殺人鬼 × 警察官【桃】 ページ19
「ただいまー」
「おかえりー！ちょうど今ご飯作ってるとこ」
「ほんと？！助かるー...あ、さてはお魚だね？」
「せいかーい！マジで手の臭いえげつなくてやばい笑」
帰ってきてドアを開ければ、出迎えてくれたのは夫の大介。
私の体に触らないように手首を外側にぐいっと曲げたまま抱き着いてくるから、魚をいじってる最中だったんだなってすぐ分かった。
「あーそうだ、」
「ん？なに？」
「せっかくAが好きなとこなのに、俺また目玉やっちゃったわ」
「いいってそんなの！大丈夫だよ」
「ごめぇ〜ん」
お魚はなにげに目玉の周りが結構美味しい。まあ別に怒るようなことでは全くないし...と大介の後ろをついてキッチンを覗けば、まな板の上はいつも通り想像以上の惨事だった。
(......ですよね)
惨事というのはお魚の捌き方が上手くないわけではなくて、潰れた目玉の残骸がいくつか残っているということ。
大介はちょっとサイコパス...という程ではないけど、一度興味を持つとそれに没頭する癖がある。きっと今日もお魚の目玉が気になっていじってしまってのことなんだろう。
ま、それくらいで大介のことを嫌いになるわけもないけどね。私はテンションが上がった時ほど冷静に状況を見ちゃう癖があるから、そういうところも相性ってやつなんだろうし。
「これ焼いたらもうできるから、Aは待っててー」
「いいよいいよ、お米炊けてるよね？準備しとくから」
「まじ？疲れてんじゃない？...ほら、捜査のこともあるし」
「これくらいなんてことないよ。ふたりでやった方が早いでしょ」
「じゃあ頼みますか！」
大介が言った「捜査」というのは、ここ最近発生している連続失踪事件のこと。
私は捜査一課の警察官で、日々凶悪な事件を追っている。
ただ今回の事件は、なぜだか被害者がことごとく私の元同級生だったり、知り合いの知り合い、といった関係者たちなのだ。
こういう仕事をしてはいるものの、正直気味が悪い。
亡くなった人たちはみんな、私と線で繋げられるくらいの関係とはいえ面識はほとんどないケースばかりだった。
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灯莉(プロフ) - レモンさん» レモンさんはじめまして。最初からの読者様なんですね！ドラキュラ舘様、一本目ということもあってわたしも思い入れがあるストーリーなので嬉しいです。ありがとうございます(o´艸`) (4月20日 0時) (
レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - そして新作も楽しみです。 (4月19日 23時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 灯莉さんはじめまして。最初から読ませて頂きました。どのお話にもいろんな愛の形があるんだなぁと思いました。私は舘様のドラキュラのお話が大好きです。その後夢主ちゃんはどうなったのかも気になります。 (4月19日 23時) (レス) @page38 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年3月25日 21時
