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「ただいまー」
「おかえり！ティッシュ買ってきてくれたんだ、さんきゅー！はい、しまっとくからちょーだい」
「ありがとう。」
買ってきたものを手渡して、ポケットに入れた細い箱をさりげなく触って確認する。
(...大丈夫、ほんとにそうだとしても、大介となら)
妊娠検査薬は、陽性を示していた。
「.........ほん、とに？」
覚悟をしていたつもりだったけれど、いざ結果を見ると動揺と焦りと喜びとが一気に溢れ出して、心の整理が追いつかなくなる。
どうしよう、なんて言えばいい？
そもそも産むかどうかも決められないし。こんなんで、母親になれるの？
ぐるぐると思考が頭を駆け巡っていた時、長い時間トイレに篭っていたせいで、大介が外から声をかけてきた。
「Aー、大丈夫そ？また体調悪い感じ？」
「......」
「A？聞こえる？」
「大介、...っ」
名前を呼んだ瞬間に、涙が零れてきた。
ただでさえ私の仕事のことでいっぱい助けてもらってるのに、子供ができたなんて言ったら。
大介に、捨てられたりしない？
「A、どうした？開けるよ？」
「まって、」
少し緊張の混じった声とともにドアノブが動いて、思わずそれを引き止める。
「わたし、ただでさえ大介に頼りっぱなしなのに、もっと、負担になっちゃうかもしれない、わたし、」
「...大丈夫。大丈夫だから、ね？俺絶対受け止めるから。開けて、A」
手の力を緩めてドアノブを押せば、大介が向こうから開いてくれる。
「どうしたのーこんなに泣いちゃって。俺なんかしちゃったっけ」
「ちがう、大介じゃ、なくて」
「うん、そうだよね。俺が原因じゃないなら俺も話聞かないとわかんないからさ、言えそう？」
視線を合わせながらゆっくり背中を撫でてくれたおかげで、少し呼吸が落ち着いてくる。
「......赤ちゃんが、できたの」
「...え、」
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灯莉(プロフ) - レモンさん» レモンさんはじめまして。最初からの読者様なんですね！ドラキュラ舘様、一本目ということもあってわたしも思い入れがあるストーリーなので嬉しいです。ありがとうございます(o´艸`) (4月20日 0時) (
レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - そして新作も楽しみです。 (4月19日 23時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 灯莉さんはじめまして。最初から読ませて頂きました。どのお話にもいろんな愛の形があるんだなぁと思いました。私は舘様のドラキュラのお話が大好きです。その後夢主ちゃんはどうなったのかも気になります。 (4月19日 23時) (レス) @page38 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年3月25日 21時
